高齢化社会が進み、介護職の求人はどんどん増えてきています。
そして介護の仕事は、働く場所が豊富で、取得できる資格も多く、多方面へのキャリアアップが可能です。
- 介護職の将来性は？
- キャリアアップにつながる介護系資格はある？
- デイサービスでのキャリアアップについて
この記事では、上記の疑問を中心に、介護職のキャリアアップついて解説します。
介護職を検討している方はぜひ参考にしてください。
介護職の将来性は？
介護職は、現在の日本の超高齢化社会において、とても重要な役割を果たす将来性の高い職種です。
ではなぜそのようなことが言えるのか、具体的に見ていきましょう。
高齢化社会と人手不足
日本の高齢者人口は高い水準で推移しており、また高齢化率は令和4年10月現在で29％と非常に高い比率となっています。
また後期高齢者の割合も、15.5％と高く、現役世代が支えるべき対象者は、非常に多くなっていると言わざるを得ません。
参考：「令和5年版高齢社会白書」
また、介護業界は人手不足が深刻で、人材不足を感じている介護事業所は、全体の66.3％とかなりの比率となっています。
参考：「令和4年度 介護労働実態調査結果の概要」
需要の増加
こうした背景もあり、今後も介護職の需要は高まる一方であると考えられます。
また、介護職の人数が増えるほど、経験を積んだリーダーとなる人材の重要性も増すため、介護職は将来性が高いと言えます。
待遇改善と職場環境の改善
介護職は課題も多いですが、介護報酬の改定で介護職員の処遇改善なども頻繁に図られており、給与や職場環境は改善され続けています。
参考：「介護職員の処遇改善加算にかかる加算の概要」
待遇の改善が継続的に期待できるところからも、介護職の将来性の高さがうかがえます。
このように介護職には将来性が高いと言える要素がいくつもあります。
さらに介護職には、さまざまな資格があり、取得することでキャリアアップを目指すことができます。
そこでここからは、おすすめの介護系資格をいくつかご紹介させていただきます。
キャリアアップにつながる！介護職におすすめの資格
ここでは取得することでキャリアアップにつながりやすい、介護職におすすめの資格を4つご紹介いたします。
介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、介護職の入門的な資格です。
講義と演習で構成される約130時間の研修を受講し、全課程修了後の修了試験に合格することで取得できます。
研修の受講に特定の資格や経験は不要で、介護職を始めたい方はだれでも受けることができます。
介護職のなかには、訪問介護のように業務で初任者研修などの資格が必要な職種もあり、資格を取得することで仕事の幅が広がります。
また基礎的な介護の知識や技術を身につけられるため、自信をもって介護職に就けることも取得の大きなメリットです。
介護福祉士実務者研修
介護福祉実務者研修は、介護福祉士になるために必要な研修で、実践的な介護の知識・技術を習得できる資格です。
この資格を取得するには、基本的に450時間のカリキュラムを受講する必要があります。（他に取得済みの資格があれば一部の研修は免除となります）
また初任者研修同様、受講のための条件はないため、だれでも取得可能です。
介護福祉士実務者研修を取得すると、
- 訪問介護のサービス提供責任者になれる
- 一定の条件を満たすと痰の吸引や経管栄養を行える
などのメリットがあります。
そのほかにも介護の実践的な技術が身につくため、介護の分野でキャリアアップを目指すなら、ぜひ取得しておきたい資格です。
介護福祉士
介護福祉士は、介護職の資格の中で唯一の国家資格です。
介護の専門家という位置づけで、現場のリーダーとしての役割を担います。
介護福祉士を取得するには、福祉系専門学校に通うか、3年以上の実務経験と実務者研修を受講した上で、国家試験に合格する必要があります。
介護福祉士になることで、就職しやすくなることはもちろん、給与アップやキャリアアップの可能性が高まります。
介護職としては取得を目指したい重要な資格です。
ケアマネジャー
ケアマネジャー（介護支援専門員）は、ケアプランの作成や介護サービスの利用調整を行う職種です。
このケアマネジャーになるには、指定された業務の実務を5年以上経験したうえで、試験に合格し、研修を受講する必要があります。
ケアマネジャー資格は取得難易度が高いですが、介護分野で計画作成の仕事をしたいなら、ぜひ取得を目指しましょう。
介護職のキャリアアップ先
介護職は実務の経験や資格取得により、キャリアアップを目指すことができます。
ここでは、まずデイサービスにおけるキャリアアップをご紹介します。
またデイサービスの経験を活かした、デイサービス以外でのキャリアアップについても合わせてご紹介します。
デイサービスにおけるキャリアアップ
デイサービスにおけるキャリアアップはおもに次の3つです。
介護主任を目指す
介護主任とは介護現場のリーダーで、現場の調整役として介護スタッフをまとめる役割を担っています。
介護主任は、デイサービスの介護職がステップアップとして目指すことの多い職種です。
介護主任になるため、特別な資格や経験は必要ありませんが、リーダーとして信頼されるだけの介護技術や知識が必要です。
デイサービスの介護主任を目指すなら、しっかりと経験を積み、介護福祉士などの資格を取得するなど地道な努力が重要です。
生活相談員を目指す
デイサービスにおける生活相談員は、利用者の方やご家族の相談支援や、利用受付などの窓口対応を行う職種です。
生活相談員になるには、社会福祉士などの資格や一定の実務経験が必要です。
生活相談員はおもにデスクワーク中心の業務で、身体的な負担は介護職に比べて軽減します。
また、土日休みや定時勤務など、規則正しいリズムで働くことができる場合が多いです。
介護職の実務経験を積みながら資格取得を行い、現場職からのステップアップとして介護相談員を目指す方も少なくありません。
管理者を目指す
管理者はデイサービスの責任者です。
業務内容は施設全体の管理で、事業所の運営からサービスや職員の管理、人材育成など、業務内容は多岐にわたります。
管理者になるための資格要件はありませんが、施設全体の管理を行うため、デイサービスへの深い理解が必要です。
管理者を目指すなら、介護福祉士や社会福祉士などの資格を取り、介護職の実務スキルを磨くことが重要です。
また介護保険についても十分な理解が必要なので、介護保険制度や関連制度についてしっかりと学ぶことも大切です。
管理者のポストは空きが出ることが少なく中々なれるものではありません。
もし管理職のポジションを狙うのであれば、管理職の空きが出た際に任命されるよう、日ごろから自分の意欲をしっかり示しておくことも大切です。
介護職のその他のキャリアアップ例
デイサービスで経験を積み、資格を取得することで、デイサービス以外の施設等へのキャリアアップも可能です。
ここでは、デイサービス以外へのキャリアアップ例を3つ紹介します。
居宅介護支援事業所のケアマネジャーになる
ケアマネジャーは、介護保険制度の中核を担う職種です。
居宅介護支援事業所では、利用者の方々が、介護保険サービスを適切に利用できるように、ケアプランの作成や事業所との連携を行います。
ケアマネジャーになるには、一定の実務経験を積み、介護支援専門員実務研修受講試験に合格後、実務研修を受講する必要があります。
ケアマネジャーへのキャリアアップは、専門性の向上やキャリアの安定などさまざまなメリットがあり、多くの介護職にとって、魅力的な選択肢です。
他の職種へキャリアアップする
介護施設では、介護職以外の職種と関わる機会が多くあります。
その経験のなかで、関係職種への興味を持ち、キャリアチェンジを目指す方も少なくありません。
例えば、看護師、作業療法士、理学療法士などの医療・リハビリ職はその代表で、介護職からキャリアチェンジがしやすい職種です。
開業する
介護職で経験を積み、デイサービスや訪問介護事業所などを開業することもできます。
またケアマネジャーの資格を取得し、居宅介護支援事業所を開設する方もいらっしゃいます。
開業は資金面などハードルが高めのため、しっかりとした計画や準備が必要になります。
このように介護職は多方面のキャリアアップが可能となっています。
こちらの記事でも説明していますが、デイサービスは未経験や無資格でも就職しやすく、経験をしっかり積める魅力的な職場です。
これから長く介護職として働き、キャリアアップを目指すなら、デイサービスでの就職をご検討されてはいかがでしょうか？
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