デイサービスでは健康に自立して日常生活を送れるよう、運動・体操を行っています。
デイサービスのご利用を検討中のご家族やご本人で、以下のような疑問を抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
- デイサービスで行う運動・体操にはどんな目的がある？
- 具体的な運動や体操のメニューは？
- 運動や体操をするときの注意点は？
この記事では、デイサービスで行う運動・体操について解説し、これらの疑問にお答えします。
デイサービスで行う運動・体操の目的と効果
デイサービスで行われる運動・体操には、次のような目的があります。
- 加齢により衰える身体能力の維持・向上
- ストレスの発散や精神安定
- 要介護状態になることの予防
- 要介護状態の悪化の防止、軽減
高齢の方だと運動に親しみがない方もいらっしゃると思います。
デイサービスではそういった方でも運動や体操を継続し、習慣化できるようスタッフがメニューを作成します。
デイサービスで行う運動・体操メニューの決め方
デイサービスで行う運動や体操のメニューは、お一人お一人の目標や体調を考慮した上で作成します。
この際、無理なく継続的に取り組んでいただけるよう、負荷や実施回数などを調整してメニューを作成しています。
また、デイサービスの施設で行うものだけでなく、自宅でもできる運動・体操も紹介します。
さらに、オールウェイでは運動・体操を行いながら、モニターの脳トレ問題に同時に取組んでいただきます。
このように2つのことを同時に行うことは「デュアルタスク」といい、脳を活性化し、認知症の予防につながります。
最初は2つのことを同時に進めることに混乱したり、難しく感じたりするかもしれませんが、是非トライしてみてください。
下肢筋力を鍛える運動・体操
下肢筋力は歩く、立つ、座る、階段の昇降といった、日常生活の基本動作と密接に関わる重要な筋力です。
この下肢筋力は加齢により筋肉量が低下していきますが、60歳になる頃には、20代の頃と比較して60%程度まで低下すると言われています。
下肢筋力が低下すると、脚を十分に持ち上げられず歩幅が狭くなり、前傾姿勢になります。
そして、更に下肢筋力の低下が進むと、転倒などの危険性が増えるとともに、日常生活の基本動作も人の手を借りなければならなくなってきます。
そうならないためには、日頃から下肢筋力を強化するための運動・体操を行うことが重要です。
デイサービスの施設には下肢筋力を鍛えるための様々な器具が用意されています。
それぞれの目的と内容を理解して、運動・体操に取り組みましょう。
レッグプレス
レッグプレスとは座位で行う膝の曲げ伸ばし運動です。
椅子に座って行うので、実施している際に転倒の心配がありません。
負荷を1から10まで自由にコントロールできるので、個人の筋力に合わせた負荷で効率的に鍛えることができます。
レッグプレスをすることで、大腿四頭筋、ハムストリングス、大殿筋、腹筋群といった複数の筋肉を同時に鍛えることができます。
歩く、立つ、階段の昇降といった基本動作を楽にし、転倒防止にも効果があります。
ニューステップ
ニューステップとは、座位で手と足を同時に動かすことが出来る運動機器です。
有酸素トレーニング、筋力トレーニングを安全かつ効果的に行うことができます。
負荷を1から10まで設定することができ、個人の筋力に合わせて調整可能です。
安定した姿勢で無理なく全身運動ができるのが魅力です。
自転車
座位にて行う自転車(バイク)を利用して行う運動です。
バイクも負荷を1から10まで設定することができ、個人の筋力に合わせて調整可能です。
体力の維持・向上、膝や股関節の可動域の改善、下肢筋力の向上に有効です。
ルームランナー
ルームランナーとは屋内でウォーキングやランニングをするための運動器具です。
下肢筋力を向上させることに加え、ゆっくりと歩行訓練も可能で歩行の安定や、転倒防止に有効です。
平行棒を使った体操
平行棒を使い、姿勢の改善や歩行の訓練を行います。
平行棒は手すりの高さや幅の調整ができるため、個人の体格や体の状態に合わせて実施できます。
踏み台昇降
階段の昇降などに必要な下肢筋力の強化に加え、バランス力が向上し、転倒防止につながります。
上半身の運動・体操
上半身の運動・体操は肩甲骨周辺の動きや姿勢を改善したり、肩こりの予防などに効果的です。
下肢筋力を鍛える下半身の運動・体操と合わせて、バランスよく取り組むのがよいでしょう。
ローイング
ローイングとは主に背中の筋力を強化できる運動機器です。
背中の筋力を強化すると、姿勢がよくなり、腰痛の予防にもなります。
ストック体操
ストック体操は約10分間の木製のストックを使用したテレビ体操です。
肩の可動域を広げる効果があります。
デイサービスで運動・体操を行う際の注意点
デイサービスで行う運動・体操は、安全に無理なく実施できることが前提です。
デイサービスではご利用者様の日々の体調管理を行っていますが、当日も体調の異常がないかを確認した上で、運動・体操を行います。
そして、スタッフが見守りながら、水分の補給や十分な休憩を取りつつ進めます。
もし少しでも体調に異常が見られたら、早急に中止して適切な対応を行うことが必要です。
運動・体操に取り組む際は、このような徹底した安全管理が求められます。
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